WATERING
statement
子どもの頃、水に入った時に水面に手を近付けると実際より小さくなったり、波紋によって自分のかたちがゆがんでいったりすることがとても不思議でした。
同じように「WATERING」の絵を描いていると、どこからどこまでが人で、どこからどこまでが水なのか分からなくなる時があります。ぎりぎりの境界線を追って、人のかけらを繋ぎ合わせているような。
人によって水の存在が現れ、水によって人の存在が曖昧になっていく。
ゆがんだ人のかたちの向こうに確かに水が存在していて、包まれている安心感のような、どこまでが自分なのか分からなくなる不安のような、どちらともつかない感情になるのです。
Transformed shape
statement
「The world turns over」と「WATERING」のふたつから生まれたシリーズです。
水辺の生き物の、本当のかたちと水面に映った姿。水面に映った生き物はどこかユーモラスなのに少しグロテスクで、それはまるで変身した新しい生き物のようです。